fate and shade 〜嘘と幻〜

三章 “断罪と死”   予告





 コウ、シルフィラ、ミナ、リィンの四人は、しばらくともに旅をすることにした。


「引き受けてほしいことがあるんだ」


 遺跡で倒した魔獣の賞金を受け取ったその町で。

 意味ありげに笑ってそう切り出したのは、泊まった宿屋の主人だった。



『魔術しか効かない魔獣が、町を占拠している、今、通りかかった魔術師に軒並み声をかけて、討伐に行ってくれるように頼んでいる。君たちも行ってもらえるかい。ああ、報酬は一人ひとりに千を約束しよう』


 大きな風車が目印の、名前だけは立派な町サクライフィス。

 そして一行は、その町へと向かうことになった・・・。






 コウは思う。
 ――今いるこの時が、この場所が、自分のいるべき場所だ!――



 シルフィラは見る。
 あれは、明るすぎる。時に、突き刺すような痛みを感じるほど、何もかも照らしてしまう。



 リィンは呟く。
「殺してない。まだ」



 ミナは待つ。
 忌まわしい過去の記憶はいまだに脳裏に残っている。




 結局、他人は他人。自分は自分。
 それでも・・・。

 そしてソイツは言う。


 ――ヒトを裁くのは、ヒトでしかあり得ないんだろ?




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