fate and shade 〜嘘と幻〜

五章 ”幻日”   予告





 ありえないくらいキレイな夢なら、最初から見なければいいのに。




 夢は夢。幻は現実になりえない。
 それを自覚するのは、恐い。

 絶望にも似た感情が、走る。


 それは、大切なモノを失った時と同じような。



 だからって、最初から見なかった夢がどこへ行くのか。

 そんなことは、わからない。




 ――コウは、夢を見た。ありえないくらい、キレイな夢を。

 でも夢は、覚めるものなのだ。




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