fate and shade 〜嘘と幻〜

<風>   四章 “旅立つヒト”   予告





 ――届かないモノに、手を伸ばす。

 そして、いつしか触れる、幻を見る。




 幻とは、消えてしまうもの。儚く遠いのに、求めてしまうもの。

 あまりにその背を追うばかり、この笑顔すら消しかける。その暖かさすら、忘れかける。



 けれど・・・、いつだって、手を伸ばしてくれる、ただ笑って、待っていてくれる、ひとがいる。




 ひとりだと思ったなら、少しだけ立ち止まって。振り返って。


 すると、そこに、いてくれる、光。



 ――彼らはいつか、幻にさよならを告げる。




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